クリーム色――その柔らかくて上品な色合いは、アートからネイル、インテリアに至るまで幅広く活用されています。
一見、白と黄色を混ぜればできそうですが、「思ったより黄色い」「白っぽくなりすぎた」なんて経験はありませんか?
この記事では、クリーム色を正確に再現するための色のレシピとブレンドのコツを詳しく紹介します。
さらに、色鉛筆や水彩、ネイルなど使用場面別の具体的な調合方法も紹介。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
クリーム色の魅力と用途
クリーム色が人気の理由
クリーム色は、柔らかく温かみのある印象を与える中間色。
真っ白よりも落ち着きがあり、ベージュよりも軽やかで、「調和」と「清潔感」を同時に演出できるのが人気の理由です。
クリーム色の使い方とシーン
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インテリア:壁紙やカーテンに使うと、部屋全体が明るく穏やかな雰囲気に。
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ファッション:オフホワイト系のトップスやニットにクリーム色を取り入れると、肌がきれいに見えます。
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デザイン:紙やパッケージの背景色として使うと、商品や文字が引き立ちやすい。
クリーム色の歴史
「クリーム(cream)」の語源は乳製品に由来し、その色合いが名付けられました。
18世紀末のヨーロッパでは、ミルクティーやアイボリーカラーの代名詞として親しまれ、上流階級の間で上品な色として扱われていました。
クリーム色の作り方の基本
三原色を使ったクリーム色の作り方
基本は「白+黄色(カドミウムイエローやレモンイエロー)」ですが、これだけでは「ただの淡い黄色」になりがち。
ここで重要なのが、「ごく少量の赤(マゼンタ)や茶色(バーントシェンナ)」を加えること。
これによって、色味がやわらぎ、より乳白色に近づきますよ。
配合例(アクリル絵の具の場合)
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白:70%
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黄色:25%
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赤:2%
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茶色:3%
白なしでクリーム色を作る方法
白を使わずに柔らかいクリーム色を出す裏技は、「黄色+ピンク+ごく少量の青」です。
黄色の明るさをピンクで中和し、青でトーンを落とすと、自然な淡色になります。
濃いクリーム色を作るためのブレンド技術
濃いめのクリーム色を作りたい場合は、ベースの黄色をオーカー系(黄土色)に変え、白の分量を減らすのがポイント。
また、彩度を下げるためにグレーやベージュを加えると、落ち着いた印象のある濃厚なクリーム色に仕上がります。
色鉛筆でクリーム色を作る
色鉛筆を使った混ぜ方
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白のベースを軽く塗る
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黄色を薄く重ねる
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上からオレンジや赤茶を薄く重ね、馴染ませる
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必要に応じて白でぼかす
色鉛筆でのクリーム色のシミュレーション
紙質によっても発色が異なります。
「ミディアムトーンの紙(クリーム色に近い色)」を選ぶと、塗り重ねによる色味の再現性が高まりますよ。
色鉛筆における彩度の調整方法
彩度が高すぎる場合は、グレー系の色鉛筆を薄く重ねて調整。
彩度を下げすぎると灰色に近づいてしまうため、試し塗りをしながら微調整するのがコツです。
水彩絵の具でのクリーム色の作り方
水彩でのクリーム色の調合
水彩は水分量で色の濃淡をコントロールできるため、白の代わりに「水」そのものが明度調整の役割を果たします。
おすすめブレンド
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カドミウムイエロー + ローズマダー+多めの水
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イエローオーカー + 水 + ほんの少しのウルトラマリンブルー
クリーム色の水彩作品例
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花びら(バラやチューリップの淡色部分)
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ふんわりとした雲
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食べ物(カスタードやパンケーキなど)
クリーム色のバリエーション一覧
クリーム色と黄色の違い
黄色は原色に近く、視覚的に刺激が強い色。
一方、クリーム色は白みを含んでいるため視覚疲労が少なく、リラックス効果も。
黄土色との比較
黄土色(オーカー)は赤みや茶色みを含んだ土色寄り。
クリーム色はそれよりも明度が高く、明るさと柔らかさが際立つ色合いです。
さまざまなクリーム色の名称と特徴
名称 | 色の特徴 |
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バニラ | 白寄りで甘く柔らかい印象 |
アイボリー | ややグレー寄りで上品 |
シャンパン | 黄みが強く、高級感あり |
フレンチクリーム | ピンクを帯びた柔らかさ |
ネイルアートにおけるクリーム色の使用方法
クリーム色のネイルデザインアイデア
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クリーム色 × ゴールドラインで上品系
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マットなクリーム色ベースにフラワーデザイン
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ミルクティーネイル風にグラデーション
ネイルに絵の具を使ったクリーム色の作り方
ジェルネイルやアクリル絵の具を使う場合は、ホワイト+カーマイン(赤)+レモンイエローの微調整がポイント。
クリーム色をベースにすると、肌の色が明るく見える効果もあります。
まとめ
クリーム色は単なる白+黄色では表現しきれない、奥深いニュアンスと調和のとれた色彩です。
アートからネイル、ファッションまで、活用シーンも多彩。
特に、赤・茶・グレーなどの隠し味的な色をうまく使うことで、洗練されたクリーム色を作り出せるのが最大のポイントです。
調合は一見難しそうですが、意外と誰でもきれいなクリーム色を再現できます。
自分だけの「完璧なクリーム色」を見つけて、表現の幅を広げましょうね。